伊豆 下田 蓮台寺温泉/クアハウス石橋旅館/創業130余年の老舗旅館/(財)日本クアハウス協会会員
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2012年01月12日(木)  「伊豆」に生かされて
皆様、新しい年を迎え、いかがお過ごしでいらっしゃいましょうか。

今年は特別に世の平和を願い、平和でございますよう心よりお祈り申し上げます。

均て、過し日を回顧することは苦痛を伴うものです。良い事、悪い事も、うれしい事、悲しいことも、
来し方を振り返ることは、ほろ苦く忍耐と冷静な視点が必要でございましょう。
自己を信じ、愛し、謙虚な気持ちで省みることが大切と思われます。人と物との出会いと別れ、
いろいろな事象によるさまざまな経験、愛する人、物、事との別離の後悔、数々の思い出との決別がありました。
しかし、やまない雨などありませんし、トンネルの先には、仄かであっても光が射しているのです。
季はめぐり、春は必ずやって来ます。

時はいつも、誰にも、新しく、希望の衣をまとい、陽光は等しく輝き、なぐさめと勇気を与えてくれます。

人間の心と身体はとてもデリケートです。無理は禁物で少しずつ、一歩、又、一歩と、前を向いて歩み進めれば
良いのです。マイペースであせる必要はないと思います。
もう少しで、夜は明けて来ると確信したい気持ちです。

ふと目を、点づれば、自然の営みは花を芽ぶかせ、
寒さもゆるみ初め、遠山はうす紫にかすみ、季の移り変わりは、歩みを進めているのです。
去来する思いは行きつ、もどりつ、時は止まっているのに・・・・・・。しかし、冬は去り、春はやって来る。
河津桜も、もうすぐそこまで芽ぶきの出番となるのです。

この世の不条理に思い残すことも無く、時は流れ、切なく許し難く、心は落ち込み、ため息の日々があるでしょう。

伊豆でも過去に度重なる地震や水害につらい思いを重ねておりますので、自分の事のように悲しく、つらい、この年月でございました。
春が来た事も実感することもなく過ぎ、夏は節電に明け暮れ、いつもの夏より大勢のお客様におどろき、それこそ無我夢中の日々の中で過ごした。

知人である、ある有名なバイオリニストは、あの後、ショックでしばらくの間、バイオリンを弾くことが出来なかったと聞いた。

音楽シーズンが初まり心配していたが、やっぱり、ウィーン・フィルのメンバーは無事に
日本の舞台でいつも通りの美しい演奏で、日本人をなぐさめ励ましてくれた。
先生の御活躍も、日本からの栄誉に答えていらっしゃいました。

あの三月、私はフィレンツェ歌劇場の「運命の力」のチケットを用意していた。
しかし急遽帰国することとなり、驚きと落胆と無念ではございましたが
、致し難き事と理解いたしました。
偶然の事とは言え、運命に操られた出来事でございました。

しかし、東京では混乱は生じたものの、皆、冷静に行動し、協力し、分かち合いつつ、事の重大さを受容していました。
こんな時であるからこそ、酷な事ではございましょうが、日本に留まり、アピールしていただきたかったと思います。

世界の人々もこの現象に驚愕し、手を差しのべて下さいました。
愛のある行動は戦っている人々にどのように写るのでしょうか。
この不条理な出来事にある外国人は、ヨブ記(旧約聖書)を思い出したそうです。
ヨブのなげき、つぶやき、に思いを馳せた事でしょう。
息苦しいほどの悲しさ、つらい日々、怒りどこに向け叫んだらいいのか、
その気持ちを思うと、意志もなく自然と涙が流れました。
この世の不条理、無常を嘆いていてもいいのに、被災地の人々は、皆、毅然としてこの事実を受容し、助け合い、
協力し、文句や恨みがましいこともいわず、不自由な生活を過ごした。自衛隊、消防の人々
、医師団、技術集団、自治体、学生主婦、サラリーマン、外国の人々からも大きな支援をいただいた。
ボランティア精神は犠牲的精神を生じ、良きヒューマン・リレーションを築いた。
全ての人々の中で思い入れなどというものを超越した精神的な営みに支えられた行動であった。
失われた時間や物は永遠に取り戻せるものではないかも知れない。
しかし、その愛は崇高な人間の営みであり、良心の証を見た思いである。
物は失せても、心に残る良き所産は日本の誇りであり、人間の信念を見た思いである。
このすばらしき人々に感謝と心からの御礼を申し上げたい

東北出身の宮沢賢治の詩に

雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けず
丈夫なからだをもち
欲はなく
決して怒らずいつも静かに笑っている・・・

とある。
結びには、みんなにでくのぼうと呼ばれ、褒められもせず、苦にもされず、
そういうものに、わたしは、なりたい・・・

と、この精神は今の東北の人々にも息づいている。歴史的にも日本は天才、火災、戦いも多く
鴨長明は「方丈記」の中で、常なるものは無いという「無常」とい観念を記している。この観念は
日本の古典のみならず、外国文学、オペラ、演劇の永遠のテーマともなっている。
プリマドンナは歌う”なぜ、このように試練をお与えになるのですか・・・”と歌い、舞台で独白する。

今回の災害は本当にふこうな出来事でありましたが、
私たちの人生に人間の生き方、あり方に大きな影響を与えました。
それぞれ真摯に受け留め、絆を大切に、より良く生きる事、
誰にでも人の喜びの為に出来ることがあることを学びました。

人間は生まれながら使命を与えられ、必要のない人など決していないことをより鮮明にしました。
その地の人々は一人では生きられません。その地の人々の協力、
風土の恵み、文化性、食物、水、空気など自然の大いなる恵みに支えられ、生かされているのです。
この地に生きとし、生けるもの全て、形而上なるものの意志に依って生かされていると実感した。
与えられしものに感謝し、身を尽くして、心を尽くして生きることこそ、天国に見送った全ての人々に報いることとなるであろう。
これからも精いっぱい、与えられし使命を大切に生きようと思う。
昨年は悲しいことに、二人の友人そして実母も二年前に見送りました。私は事あるごとに、自分自身に対する応援歌を口ずさみます。

”いつも喜んでいなさい
絶えず祈りなさい
すべてのことについて感謝しなさい”
           (テサロニケ)

これは、私の人生に対するテーマソングです。

今年もまた、水仙の花が半島に咲き揃いました。
岬から大海原に向かって、深呼吸すると馥郁とした香りが胸をいっぱいにし、
その香りは衣に寄りそいます。
河津桜はつぼみをつけ、濃い桃色は空気まで華やかにし、甘やかです。
冬は過ぎ去り、春がやって来ました。花街道の伊豆は陽光が降りそそぎ、季はめぐります。

かけ流しの湯と遊び、語らい、美味に舌づつみ、
アンチエイジングのために、箱むしサウナでシェープアップするのも
楽しいものです。年初に、眼福、口福の福々旅行はいかがでしょうか。

ジャンボ宝くじの撮影場所として、一昨年協力させていただきましたロビーを前にすると
「奥の間に・・・・・・」という例のカットを思い出されるかも知れません。

漆の八十八面の格天井に、漆喰の花々、それにつり天井、という伊豆の
職人技をご覧いただくのも一興です。

未だ、お寒さ残ります。どうぞ皆様お身体お愛い下さいませ。
お元気で、ごきげんよう。

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