2007年03月28日(水)
花半島は美しき爛漫の季
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春を待ちわびておりますのに、春衣をまとった住人は、姿をかたくなにつぼめ、 ほころびとくれませんでした。 ようやく、来京を初めあちこちで“一輪、また一輪と”少しずつその姿を枝先に見つけ 見る人を喜ばせています。 待つ時は来ず、じれかかった頃におしみながら姿をあらわすなんて!
なんと恋心を知り尽くした花・・・・・。
咲き出したら少しでも長く目を楽しませ、喜ばせてほしいのに、 ある日突然風と共に去ってしまうのです。
毎年如月に入り、豆まきをし、おひな様を出す頃になると、 私は桜模様の着物や帯が恋しくなって身にまといます。
春の陽気にさそわれて、蓮台寺から車で30分の松崎の河畔に見事な桜並木があります。 山里を背に、ゆったり流れる川の流れに、桜のもも色が透き通る水に花影となり、島が浮かぶ。
借景が自然で素朴な風情が良いのです。
桜と平行して一方の片側の辺り一面は、春の小花がいっぱい咲き、 シャーベット色の青・黄・ピンクが可愛らしい風情です。 この世の憂きことなどを癒し、平安に満たされます。
又もうひとつのお奨めの春のスポットは、蓮台寺の鈴木邸の花桃です。 それはそれは見事で美しい桃季郷です。 宿泊して朝焼けのお散歩に丁度良い所です。 お帰りには吉田松陰の寄寓の村山邸を訪ね、湯の華小道をそぞろ歩き、 広台寺に出ると、山にしゃくなげがそろそろ咲き出します。
いよいよ花半島は美しき爛漫の季を迎えました。 | | |